現実味を増してきた「国慶節前後の利上げ」説

2004年10月号
エリア: 中国・台湾

「Xデーへの備えは十分にしてある」。利上げ観測が燻る中国で、ある外資系銀行の支店長は自信たっぷりにこう話す。銀行間市場で調達する人民元を、以前の一カ月物から三カ月物に切り替えた。資金調達の足を長くして金利上昇によるコストアップを緩和する狙いだ。実は、この銀行が対応を始めたのは今年の初め。支店長は「中期的にみれば利上げのリスクはあっても、利下げはありえない」と説明する。 中国で経済政策の変更が取りざたされるのは、経済活動が停止する大型連休前が多い。香港紙の報道をきっかけに五月の連休前に噴出した利上げ観測は、第2四半期の成長率が発表され「マクロ政策の効果が出た」と当局が胸を張った七月を境に収まったかに見えた。利上げはおろか金融引き締めの「効き過ぎ」を心配する声が強まって、一部では逆に金融緩和を見越す声さえ飛び出した。こうした経緯を経て、十月の国慶節の休み(“公定”は一日―七日)が近づくにつれ、またもや利上げ観測が再燃している格好だ。先ごろ人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が「八月の数字を見る」と発言。八月の消費者物価指数や固定資産投資の動向は九月半ばに出揃うため、「国慶節前後の利上げ」説が現実味を増しているのである。

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