フロッグマンじゃないってば

成毛眞
執筆者:成毛眞 2004年11月号
カテゴリ: 金融

 水難事故などのニュースを見ていて、ダイバーとしてはいつも気になるのが潜水用語だ。ただいまダイバーが「酸素ボンベ」を背負って海に入りました、などとレポーターが説明していることがあるのだ。 海のなかでは溶接をする目的以外には酸素ボンベは使わない。正確には「空気タンク」である。潜水士が背中にくくりつけているのは二百気圧に圧縮した地上の空気そのものなのだ。 実は酸素は毒物である。高圧高濃度の酸素を吸い続けると、酸素中毒を来しめまいや麻痺が起こるだけではなく、死に至ることもある。テレビの前のよいこはニュースを信じてはいけない。 ちなみに、酸素中毒になる高圧とは分圧一・六気圧。つまり純酸素ボンベで六メートルよりも深く潜ると酸素中毒になる。空気中には二〇%の酸素があるため、たとえ空気タンクを背負って潜ったとしても、深度七十メートルになると発生する。 それ以外にもニュースでよく聞くのは「アクアラング」を背負って潜るダイバーだ。アクアラングとはアクアラング社の商標である。普通名詞はスキューバ。「フロッグマン」もすごい。これは米軍の特殊部隊のこと。若い女性が伊豆海洋公園で敵艦に爆薬を仕掛ける訓練をしているとは思えない。

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執筆者プロフィール
成毛眞
成毛眞 中央大学卒業後、自動車部品メーカー、株式会社アスキーなどを経て、1986年マイクロソフト株式会社に入社。1991(平成3)年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。さまざまなベンチャー企業の取締役・顧問、早稲田大学客員教授ほか、「おすすめ本」を紹介する「HONZ」代表を務める。著書に『本は10冊同時に読め!』『日本人の9割に英語はいらない』『就活に「日経」はいらない』『大人げない大人になれ!』『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。 成毛式「割り切り&手抜き」勉強法』など(写真©岡倉禎志)。
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