それでもブッシュしかいないアメリカと世界の現実

執筆者:田中明彦 2004年12月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

第二期ブッシュ政権が対外政策を正しく変えるためには、世界の矛盾とジレンマを正しく理解する必要がある。それはとりも直さず、欧州や日本にも求められる認識にほかならない――。 ブッシュ大統領が再選されたことで、世界政治の一つの「定数」が定まったようにみえる。一体、その「定数」としてのブッシュ政権は、今後の世界情勢にどのような影響をあたえるのであろうか。これまでの四年間と同じパターンの対外行動をアメリカはとることになるのであろうか。 大統領選挙の結果は、選挙人の獲得数においても、総得票数においても、明確なブッシュ大統領の勝利であって、四年前のようなあいまいさはない。ブッシュ大統領は、アメリカ国民から明確な支持をうけたとみてよい。しかも、今回は議会選挙においても共和党は、上下両院で明確な過半数を獲得した。ブッシュ大統領としては、これまでの路線を踏襲するという姿勢をとったとしても何ら不思議のない選挙結果であった。 これまで、ブッシュ政権の行動パターンは、国際協調主義的行動との対比で、単独主義的であると言われることが多かった。とすれば、今回の選挙結果をうけて、ブッシュ政権は今後も単独主義的行動をとると想定するのが適当だということになるのであろうか。おそらくそうはならないという見方が多い。イラク情勢がこれだけ混迷をきわめているのであるから、常識的に考えて、いかにブッシュ政権であっても、これまでの路線をそのまま踏襲することはないだろうという期待は大きいからである。

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