北朝鮮「威嚇外交」の真意(下)めまぐるしく動く軍人事

平井久志
執筆者:平井久志 2013年3月26日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
 3月23日、軍部隊を視察した金正恩第1書記 (C)AFP=時事
3月23日、軍部隊を視察した金正恩第1書記 (C)AFP=時事

 オバマ米大統領は3月13日に放送された米ABCテレビとのインタビューで、「中国は北朝鮮政権の崩壊を懸念して北朝鮮の非行を我慢してきたが、現在は考えが変わっている」と述べた。米国の大統領が具体的に中国の対北朝鮮政策に言及するのは珍しい。

 オバマ大統領は「悪い振る舞いに見返りが与えられるべきではない」と指摘し、当面、制裁圧力を強めながら北朝鮮の変化を待つ「戦略的忍耐」の政策を維持する方針を示した。

 その一方で、北朝鮮が核やミサイル発射実験を停止し「真剣な交渉」に向けた信頼醸成措置を具体的な行動で示せば、米側も相応の措置を取るとした。

 米大統領をして「中国が変わった」と思わせている背景に何があるのだろうか。

 

東アジアの「核ドミノ」を危惧

 第1には北朝鮮の核の脅威がかなり危険な水準に達したために、ここでブレーキを掛けなくてはならなくなった。

 中国筋によると、胡錦濤前国家主席が金正日(キム・ジョンイル)総書記との首脳会談で北朝鮮が最終的に核保有国になるのかと問い質した際に、金正日総書記は米国と協議をするためには核開発を続けていることを見せる必要があり、核保有そのものが目的ではないと述べたという。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
comment:2
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
価値あるバックナンバー
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順