「党派性」に走りすぎたアメリカ・メディア

執筆者:ルイーズ・ブランソン 2004年12月号
カテゴリ: IT・メディア 国際
エリア: 北米

「赤」か「青」か。人々はレストランを選ぶように「好みのメディア」を選ぶようになった。そのためさらにメディアの党派性は強くなっていく。[ワシントン発]「十一月二日に行なわれたのは、大統領選挙ではない」。『ニューヨーク・タイムズ』紙のコラムニスト、トーマス・フリードマンは、投票日二日後のコラムでこう書いた。「あれは、メディアの好み調査だ。ブッシュとケリーの名前の代わりに、『あなたはフォックス・ニュースを見ますか、それともニューヨーク・タイムズを読みますか』と書いてあっても、全く同じ結果が出ただろう」。 日本の読者には奇異に響くかもしれないが、これがアメリカ・メディアの現実だ。かつて賞賛されたアメリカ・ジャーナリズムの客観性を、今の米メディアに見いだすのは難しい。選挙直後は、国内の空気を反映して、メディアの対立も奇妙な小康状態に入った。共和党およびブッシュ大統領を支持する保守的なメディア、いわゆる「レッド・メディア」は、勝利に酔いしれてリベラルへの攻撃の手をゆるめている。一方、民主党とケリー候補を支持する「ブルー・メディア」は、いったいどこがどう間違っていたのかを分析するのに手一杯だ(赤と青は両党の「オフィシャル・カラー」である)。

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執筆者プロフィール
ルイーズ・ブランソン イギリス出身。英『サンデー・タイムズ』紙モスクワ支局長を経てフリーランスに。米『ワシントン・ポスト』紙元モスクワ支局長で夫のダスコ・ドーダー氏との共著に『ミハイル・ゴルバチョフ』『ミロシェビッチ――暴君のポートレイト』がある。
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