米下院情報特別委員会で4月11日行なわれた公聴会。緊迫する朝鮮半島情勢をめぐって、興味深い証言が相次いだが、最も重要だったのはジェームズ・クラッパー国家情報長官の以下の発言だった。
「私は1968年のプエブロ号事件や1976年のポプラ事件を経験しているが、緊張という点では今より当時の方が実際ずっと厳しかった」
クラッパー長官は、米国家安全保障局(NSA)の情報収集船プエブロ号が北朝鮮に拿捕された際には、米軍内で信号情報(SIGINT)の仕事を担当、非武装地帯の共同警備区域内でポプラの木を切ろうとした米兵2人が北朝鮮兵に殺害された時にはハワイの太平洋軍司令部にいた。両事件の時の方がもっと緊張状態にあった、というのは、恐らく双方とも戦闘準備態勢を敷き、一触即発の危機に陥ったことを意味するのではないか。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン