2014年中間選挙――米共和党にとっての「重み」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2013年4月16日
エリア: 北米

 米国では合衆国憲法修正第22条の規定により大統領の3選が禁じられており、バラク・オバマ大統領が、2016年に自らの大統領選挙キャンペーンを行なうことはない。2008年と同様、2016年大統領選挙は現職大統領が出馬しない「オープン・シート」の選挙となる。それまで3年6カ月以上もあるが、2016年大統領選挙での民主党大統領候補指名獲得争いにヒラリー・クリントン前国務長官が改めて挑戦するのか、あるいは、共和党はどの政治家を大統領候補として擁立し、8年ぶりのホワイトハウス奪還を目指そうとするのかといった視点から、米主要メディアは既に活発な報道を行なっている。

 だが、共和党は2016年大統領選挙で8年ぶりにホワイトハウス奪還を目指す前に、もう1つの重要な選挙を控えている。それは今から1年半余り先に予定されている2014年中間選挙である。オバマ大統領は2014年中間選挙で民主党が4年ぶりに下院での多数党の立場に復帰することを目指し、最近、民主党下院議員のための政治資金集めを積極的に行なうようになっている。こうしたオバマ大統領のキャンペーン支援活動の背景には、2014年中間選挙で、現在、多数党の立場にある上院での民主党の優位を維持したうえで、下院でも4年ぶりに多数党の立場に復帰し、大統領が所属する政党と議会で多数党の立場にある政党とが異なる「分断政治(“Divided Government”)」の状況を打破する狙いがあるためである。下院でも民主党が多数党の立場を奪還した場合、オバマ大統領は自らの第2期目後半の残り2年間、すなわち、2015年1月に召集される第114議会(2015年1月-2017年1月)において立法面でも業績を残せる可能性が高まる。連邦下院議員選挙を仕切る民主党下院議員選挙キャンペーン委員会(DCCC)委員長を務めるスティーブ・イスラエル下院議員(ニューヨーク州第3区選出)は2014年中間選挙キャンペーンの政治サイクルではオバマ大統領が積極的に選挙キャンペーン支援に関与するであろうとの見方を明らかにしている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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