「北の脅威」にようやく備え 自衛隊の新装備

2005年1月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 朝鮮半島 日本

 敵基地への攻撃が自衛隊にとって現実的な選択肢になる。過去の政府の国会答弁で、他に手段のない場合に限って敵基地攻撃を自衛の範囲に含めることが認められているものの、自衛隊の装備体系は防御兵器に限られている。そのため、実際には「切れない切り札」(防衛庁幹部)だった。 だが、十二月十日に閣議決定された五年間の武器導入計画である中期防衛力整備計画(中期防)で、相手国の防空レーダーを無力化する電子妨害装置の開発が認められた。 自衛隊幹部によると、想定される攻撃は、まず電子妨害装置を搭載した電子戦機が敵レーダーを攪乱し、次いで攻撃機が爆弾を投下、基地を壊滅させるという段取り。たとえば北朝鮮の弾道ミサイル基地をF2支援戦闘機で攻撃する場合、航続距離の不足は二〇〇五年以降配備される空中給油機で補い、精密爆撃には〇四年度予算で導入が決まったGPS誘導爆弾のJDAMを使用する。敵戦闘機を監視する空中警戒管制機(AWACS)はすでに配備済み。足りないのは電子戦用の航空機だけで、その開発に着手するというのだから、攻撃用の兵器体系が整うのは時間の問題だ。 同じ中期防では、敵基地を攻撃できる地対地ミサイルの開発は認められなかった。防衛庁幹部は「ノドンのような弾道弾と受けとめられ反対された可能性が高いが、実際は地対艦誘導ミサイルの改良型で射程は三百キロに過ぎない」と言うが、技術幹部によれば「航空機から発射すれば飛距離が延びる」。開発賛成論も出たが、結局は見送られた。

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