ロシア経済がいよいよ減速し、低成長時代に入りつつある。低成長が続けば、政権基盤の動揺につながりかねない。プーチン大統領は閣僚の首のすげ替えによって強行突破を図ろうとしており、国民の不満が強まれば、メドベージェフ首相の更迭につながる可能性もある。
今年1-3月のロシアの国内総生産(GDP)伸び率は1.1%で、鉱工業生産の伸びはゼロだった。経済発展省は今年の成長率を3.6%から2.4%に下方修正したが、同省幹部はこれも楽観的すぎ、1%前後にとどまるとみている。昨年の伸び率は3.4%だった。
中国、インド、ブラジルなど他の主要新興国と比べて鈍化が顕著で、「BRICS」をもてはやした米投資会社ゴールドマン・サックスは、今やロシアを除いて「BICS」と呼び始めている。
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