自分には引導を渡せない三井住友FG西川社長

2005年1月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

 一時はその辣腕ぶりをもて囃された西川善文・三井住友フィナンシャルグループ(FG)社長の引き際が、いよいよ難しくなってきた。ダイエーの中内功会長ら多くの有名経営者に引導を渡してきた西川氏。本人は全国銀行協会会長の任期満了後の二〇〇五年春には社長を退任し、後進に道を譲るつもりのようだが、金融庁の執拗な検査や敗色濃厚の三菱東京フィナンシャル・グループとのUFJグループ統合争いなどで「花道」がどこにも見えない。 鮮やかな退任を演出したい西川氏にとって、「前門の虎」は、二〇〇四年夏から始まった金融庁の検査。すでに越年が確実視される異例の長期検査となっている。三井住友建設など積み残しの問題企業案件に加え、イトマン関連など旧住友銀行時代の事件絡みの不透明な処理も俎上に載っていると見られ、不良債権処理の上積みで〇五年三月期決算が赤字になれば「花道どころか引責辞任になってしまう」(関係筋)。「後門の狼」はUFJ統合抗争の収拾。西川氏は三菱東京による統合阻止に向けてUFJ株主の委任状を集めるプロキシ・ファイトまで持ち出す強硬姿勢を打ち出してはみたが、今ではマスコミや当局も含めて「三菱UFJ」誕生が既成事実化。金融庁内からも「西川氏もそろそろ矛を納めてほしい」との声が漏れてくる。あくまで統合阻止に固執して玉砕するのか、西川氏の「身の振り方」に注目が集まる。

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