トヨタ―ミサワにまだこれだけの遺恨

2005年1月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 トヨタ自動車による支援路線で固まったとされるミサワホームホールディングスの再建。だが、追放された創業者・三沢千代治氏とトヨタとの遺恨が支援撤回につながる可能性も、いまだに残っている。「トヨタは年間一万人以上の交通事故死を出す会社。住宅と自動車は文化が違う」と揶揄してきた三沢氏。その奇矯な言動は、なんとかトヨタの支援を引き出したいミサワとメーンバンクのUFJ銀行の悩みの種だった。 三沢氏はこの夏ごろからトヨタの豊田章一郎名誉会長や奥田碩会長、張富士夫社長らに買収撤回を求める手紙を送りつけてきた。十一月下旬にはミサワ債権を買い戻す投資ファンドを設立すると発表したのに合わせ、ミサワ社員に反トヨタの檄文を送ったという。「ミサワは意図的に大口不良債権に入れられ、トヨタが買いやすいよう信用を下げられた」「ミサワはUFJの不良債権飛ばしに利用された」などと触れて回り、「まだまだ意気盛ん」(関係者)なのだ。 一方のトヨタは、最近でも奥田会長が十二月六日の経団連会長会見で「怪文書も出ており、積極的に手を出せば評判を落とす」と牽制。特に、トヨタの住宅事業を立ち上げた「豊田名誉会長がミサワ支援に批判的であることが事態を流動的にしている」(トヨタ関係者)という。社内には「こんな状況でミサワを支援する意味があるのか」との声が高まっているようだ。

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