「大型連休廃止論」が政府内で検討される理由

2005年1月号
エリア: 中国・台湾

「黄金週(大型連休)制度は現在のところ取りやめになっていない。国家旅遊局の責任者は今日、はっきりとこう表明した」 中国中央テレビ(CCTV)は十二月八日正午の「新聞三十分」で突然こんなニュースを流した。例によって短すぎる大本営発表ゆえ経緯が分かりにくいが、ほとんどの視聴者は大型連休の廃止がいつの間にか政府内で検討され、理由も分からぬまま廃止が見送りになっていたことを知らされた。 中国には春節(一月下旬から二月上旬ころ)と労働節(五月上旬)、国慶節(十月上旬)の三つの大型連休がある。期間はそれぞれ一週間。行政指導による制度化は、一九九九年の国慶節から始まった。消費を刺激しアジア金融危機後のデフレ傾向から抜け出すことが狙いだった。 中国の正月である春節は別として、最近、一部でその存在意義を問う声が出ているのは、労働節と国慶節の連休。理由の一つは連休による経済効果よりも旅行や帰省など人の移動が極端に集中する弊害が目立ってきたことだ。北京聯合大学旅遊学院の趙鵬院長は「自然を保護し、サービスの質を維持することは難しい。行楽地は急ごしらえで態勢を整えるが、労働力と資源の浪費ははなはだしい」と痛烈に批判する。

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