カシミールの「印パ・バス路線」は復活するのか

執筆者:古池一正 2005年1月号
カテゴリ: 国際

[ニューデリー発]インドとパキスタンとの関係改善が進んでいる。二〇〇二年に核戦争勃発の危機まで叫ばれた両国は、相互に召還した外交団の復帰や鉄道、バス、航空路線の再開、国民に人気の高いクリケットの交流試合、ジャーナリストの相互訪問など「国民同士の交流」を広げ、最大の懸案であるカシミール問題にも手を付けようとしている。 現在の和平機運は、核戦争の危機を乗り越え二〇〇三年春にインドのバジパイ首相(当時)が和平路線を提唱したのに端を発する。パキスタンのムシャラフ大統領も「カシミール問題解決が最優先」というそれまでの態度を軟化させ、国民同士の交流促進、信頼醸成措置を先行させることに同意した。背後には米国を中心とする国際社会からの圧力もあった。二〇〇四年一月にイスラマバードで行なわれた両首脳の会談で、カシミール問題を含むすべての問題に取り組む「包括的な対話」の開始で合意。実務者レベルや外務次官、外相の協議などを重ね、核実験停止やミサイル実験事前通告の継続、軍同士のホットライン新設など信頼醸成措置を次々に発表した。

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