アメリカの保守危機と外交危機

執筆者:船橋洋一 2005年2月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 コンドリーザ・ライスは結局のところ、ディック・チェニーの言いなりなのか。 まだ、国務長官に正式に就任していない。上院の承認を得てもいない。なのに、ワシントンでは、彼女への疑問符が早くもつけられつつある。 ライスは、リチャード・アーミテージ国務副長官の後任にアーノルド・カンターを据える腹づもりだった。カンターは、前のブッシュ政権(四十一代)のジェームズ・べーカー国務長官の下で国務次官を務めた。そのときの大統領補佐官(国家安全保障担当)だったブレント・スコウクロフトとも親しい。 チェニー副大統領はそれに待ったをかけた。カンターその人よりその「背後」を嫌ったものらしい。ライスはチェニーの意向を無視できなかったようだ。 ライスは、大統領とのアクセスと距離において、政権内の誰よりも近い。この点、前任のコリン・パウエルとは大いに違う。パウエルは大統領に会うのにいちいちアポイントメントを取らなければならなかった。ライスは、電話一本で用が足りる。 ライスは、敬虔なキリスト教徒である。週末、キャンプ・デイビッドの大統領別荘に、ブッシュ政権の主要閣僚が夫婦そろって集う時など、ライスはピアノに向かう。それに合わせて全員、賛美歌を歌う。

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