政治をゼロから考える
政治をゼロから考える(20)

政治家とは何者か

宇野重規
執筆者:宇野重規 2013年5月20日
カテゴリ: 政治

質問 「政治家とはいったい何なのでしょうか」

 

 政治家とはいったい何なのでしょうか。なぜ必要なのでしょうか。そのようにお考えの方も少なくないはずです。

 なるほど、政治家の仕事とは、国会議員なら国会に出席して議論に加わり、法律や予算をつくることにあるといえるでしょう。とはいえ、本当にこれが政治家の仕事なのでしょうか、そしてそもそも政治家は必要なのでしょうか。

 法律や予算をつくるには、専門知識が必要です。とはいえ、はたしてそのような知識をもっているのか、疑わしい政治家もいるのではないかという声も聞こえてきます。

 

憲法の役割は「権力者の手足を縛る」こと

 やや脱線になりますが、政治家にとって憲法に関する知識は絶対的に重要です。ところが、憲法改正の議論を聞いていると、ちょっと首を傾げたくなることが少なくありません。

 憲法とはそもそも、権力者の手足を縛るためのものです。権力の座にあるものにとって、いかなる手段を用いてでも自分の考えを実現したい、という思いは無理からぬものがあります。とはいえ、何をしてもいいとなると、世の中の人々の権利が脅かされ、国全体が危機に陥ることもありえます。

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執筆者プロフィール
宇野重規
宇野重規 1967年生れ。1996年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。著書に『政治哲学へ―現代フランスとの対話』(東京大学出版会、渋沢・クローデル賞ルイ・ヴィトン特別賞)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社、サントリー学芸賞)、『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書)、共編著に『希望学[1]』『希望学[4]』(ともに東京大学出版会)などがある。
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