「北」の暴発に備えて防衛庁が「大型無人偵察機」を開発中

2005年2月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 朝鮮半島 日本

 防衛庁が事実上のスパイ機となる滞空型無人機を保有することになった。二〇一〇年度からの中期防衛力整備計画で無人偵察部隊を新設する見通しだ。 滞空型無人機は、米国の大型無人機「グローバルホーク」を手本に、防衛庁技術研究本部が約八十二億円を投じて開発を進めている。グライダーのような滑空性能を得るために翼幅は約四十六メートルとボーイング767並みに大きく、地上から無線で操縦する。 曇天時も撮影できるよう光学カメラの他、レーダー、赤外線探知装置などを用途に応じて積み替えることもでき、デジタルの静止画像や動画を地上局に送信。偵察衛星が一日一回しか目標を撮影できないのに対し、連続三十六時間の長時間観測が可能だ。 目的は北朝鮮の軍事基地の偵察。領空侵犯にならない公海上空からでも、朝鮮半島内陸部にある軍事施設を撮影することができるという。 防衛庁はほかに米国の中型無人機「プレデター」に似た中距離無人偵察機の開発にも着手しており、こちらは高速飛行できることが特徴。北朝鮮の基地でおかしな動きがあった場合などは、ただちに発進して情報収集に当たる。 防衛庁は同じ中期防で戦闘機による偵察部隊を二個から一個に削減し、一個を無人偵察部隊に切り換える予定。同時に有人偵察機を航続距離の短いF4戦闘機からF15に交代させる腹づもりであるため、航空自衛隊幹部は「世界でも有数の航空偵察部隊が誕生する」と自賛している。

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