日本の石油輸入の生命線UAEの内政に異変

2005年2月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 UAE(アラブ首長国連邦)の内政がキナ臭い。ザイード大統領の死去により昨年十一月にその座を引き継いだハリーファ新大統領(アブダビ首長)は、年明けに異母弟のムハンマドUAE軍参謀総長(アブダビ皇太子)を軍副総司令官に任命した。このポストは、ハリーファ大統領が大統領就任と同時に軍総司令官となるまで就いていたもの。その意味では順当な人事と言うこともできるだろう。 しかしUAEでは、健康状態に懸念があり指導力にも疑問のある新大統領は「お飾り」に過ぎず、実権は今回昇格したムハンマド氏とその兄弟らが握るのではないかとの見方が根強くある。ムハンマド一派は、UAE内でアブダビのライバルであるドバイのムハンマド皇太子とも親しい関係にあるとされている。 アブダビとドバイの「二人のムハンマド」に包囲されたハリーファ大統領は、昨年十一月に実施した内閣改造で自身の出身家である本家筋の王子たちを要職に登用。さらにドバイの隣国で同国とは不仲のシャルジャの人材を抜擢するなどの手で対抗しているようだ。 服喪期間の四十日が過ぎ、UAEの新体制はこれから本格的に始動する。ハリーファ大統領は、どこまでUAEを掌握できるのか。日本にとって第一位の原油輸入相手国であり、かつ日本が二件の石油利権を持つ国であるUAEの動きは目が離せない状態にある。

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