「大政奉還」を控えたトヨタの大いなる不安

2005年2月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

販売台数トップは目前。日本と北米以外の市場攻略のシナリオも描いた。だが、本当にそれを実行できるのか。 トヨタの「世界一奪取宣言」だった。「二〇〇六年に世界販売八百五十万台を目指す」――。去る十一月一日の経営説明会で奥田碩・トヨタ自動車会長はこう述べるとともに、二〇一〇年代には世界生産を一千万台に乗せるとの長期目標を掲げた。 子会社のダイハツ工業、日野自動車を含むグループの世界販売は、この数年、毎年五十万台以上のペースで増えている。〇四年は七百四十七万台となる見込み。世界トップの米ゼネラル・モーターズ(GM)は、〇四年の世界販売こそ前年実績の八百六十万台を上回る見通しだが、北米での販売不振が響き〇五年一―三月期に減産を予定するなど壁にぶつかっている。 近い将来、世界の盟主が交代する可能性は高い。その時、トヨタのトップに立っているのは、豊田章一郎名誉会長の長男・章男氏だろう。日本経団連会長を務めるため社業に距離を置いていた奥田会長の異例とも言える登場に、説明会前には「豊田家への大政奉還が発表される」との憶測が駆けめぐった。結局、この憶測は空振りに終わったが、この先二年の間に章男氏へバトンが渡ることは確実視されている。

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