パキスタン新内閣が挑む数々の難題

執筆者:緒方麻也 2013年5月27日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障

 5月11日投票のパキスタン総選挙は、アフガニスタンの「本家」タリバンの影響下にあるイスラム過激派組織パキスタン・タリバン運動(TTP)の妨害宣言に加え、選挙期間中のテロなどで約140人を超える犠牲者を出しつつも、登録有権者の55.2%(前回2008年選挙比10.77ポイント増)に当たる4620万人が投票に参加、現地紙は「世界でもっとも勇敢な民主主義」などと賞賛した。

 結果はナワズ・シャリフ元首相率いるパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)が大勝、単独過半数には届かなかったものの、シャリフ氏は3度目の首相の座をほぼ確実にしている。08年総選挙では直前に暗殺された故ベナジル・ブット元首相の「弔い合戦」で勝利したパキスタン人民党(PPP)だったが、エネルギー不足や経済の低迷など相次ぐ失政や、故ブット氏の夫ザルダリ大統領が軍部や最高裁と対立して右往左往し、民意を失った。

 PML-Nは08年総選挙では「反ムシャラフ(大統領)」で共闘、PPPに次ぐ第2党となって連立に参加したが、早々とこれに見切りをつけて政権から離脱。虎視眈々と政権復帰をうかがってきた。その点でシャリフ氏は満を持しての首相復帰と言える。

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