「電池」が変える産業パラダイム 2 「プリウス」を生み出したトヨタと松下の協調

執筆者:船木春仁 2005年2月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 愛知県との県境に近いJR新所原駅(静岡県湖西市)は、華やいだものは何もない田舎駅だ。しかし、この駅に頻繁に外国人が降り立つ。一台だけ待機するタクシーに乗って彼らが向かう先は、パナソニックEVエナジー(PEVE)だ。PEVEは松下電器産業と松下電池工業、そしてトヨタ自動車の三社が一九九六年に合弁で設立した自動車用蓄電池の開発・製造会社である。 一〇分ほどでPEVEに着くと、外国からの客たちは一様に「ここが、あのプリウスの心臓部を作っている場所か」といった面持ちになることだろう。PEVEの社長、藤井雄一は、「世界の自動車や電池メーカーでここを訪ねたことがない会社はない」と胸を張り、「ここを見ることで、トヨタの本気度と技術の先行度を必死に探ろうとする」と続ける。

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