「IBM―聯想効果」のソロバンを弾く台湾勢

執筆者: 2005年2月号
エリア: アジア

 中国のパソコン最大手、聯想集団が米IBMのパソコン事業を買収するとのニュースは二〇〇四年末、世界の情報技術(IT)産業を揺るがした。IBMは東芝にも事業買取りを打診していたことが明らかになっているが、土壇場まで聯想と並行して接触を続けていたと見られるのが台湾の鴻海精密工業だ。 鴻海は金型メーカーから出発し、現在はパソコン関連を中心に電子機器全般を受託生産するOEM(相手先ブランド製造)専業会社。ソニー・コンピュータエンタテインメントがゲーム機「プレイステーション2」の生産を委託することで知られる。工場のほとんどを広東省など中国に移転済みで、中国子会社は二〇〇二年から二年連続で中国企業の輸出額ランキング首位に立っている。

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