6月1日から3日まで、横浜で第5回アフリカ開発会議(TICAD5)が開催された。TICADは5年毎に開かれるので、今回でちょうど20年目になる。20年前の日本は世界第2位の経済大国で、世界最大の援助国だった。1993年の第1回TICADは、低迷を続けていたアフリカ開発に日本が本格的に乗り出すという宣言であった。
しかし時代は変わった。日本経済は成長力を失って中国の後塵を拝し、日本の援助額はいまや世界第5位である。資源価格が高騰し、東日本大震災と福島原発事故の発生で日本の貿易収支は赤字に転落している。一方、アフリカ経済のほうは絶好調だ。こういった変化を受けてTICADも、前回の会議で大きく方針を転換した。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン