中国で「プーアル茶バブル」再来か

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2013年6月24日
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

 今年、中国でプーアル茶の値段が高騰しており、2007年に起きたプーアル茶バブルの「再来」かと関心を集めている。しかし、そもそもなぜプーアル茶の価格が高騰するのか、日本人にはわかりにくい。背景には、保存期間が長いプーアル茶の特性と、中国のホットマネーに投機先として狙われている事情があるようだ。

 いまや中国ではすっかり高級ブランド化し、贈答品などに使われることも多いプーアル茶だが、10年ほど前までは単なる二級、三級のお茶扱いだった。もともと高級茶ではなく、低中級茶の位置づけで、香港や広東など「飲茶」(ヤムチャ)習慣のある地域で愛飲されてきたが、上海以北ではほとんど買うことすらできなかった。

 漢字では普洱茶と書く。産地は雲南省。「黒茶」と呼ばれる茶種で、形状は茶葉を圧縮した固形のものが多い。円盤のような形状で茶店に売られているのを見かけたこともあるかも知れない。雲南で採れたお茶を遠い消費地に送るために考え出された独特の製法だ。

 長期間の保存がきき、時間が経つほど味が良くなるとされる。30年ものや50年ものなどのプレミアムを生み出すことから、2000年以降に突然、投資家のターゲットとなった。2007年には50年もので100グラムあたり数百万円という常識ではあり得ない価格で取引され、プーアル茶バブルと呼ばれた。

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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