リビアはアラブ世界でも「いい子」を目指す?

執筆者: 2005年4月号
エリア: アフリカ

 リビアのシャルガム外相は二月下旬、アフリカ北西部のモーリタニアを訪れ、昨年八月と九月にモーリタニアで発覚したクーデター計画をリビアが支援したことをタヤ大統領に謝罪した。 両国はアラブ・マグレブ連合の加盟国。だが、タヤ大統領がフランスなどの先進国との関係を強化し、一九九九年にはイスラエルとも外交関係を樹立したことに反発するモーリタニア内の勢力を、リビアは支援してきた。 今回の謝罪は、一九八八年の米パンナム機爆破に対する補償、二〇〇三年暮れの大量破壊兵器開発計画の放棄宣言に続く、リビアの国際社会復帰に向けた政策の一環。同じマグレブ連合加盟国との関係正常化を果たすことで、地域安定に寄与したという国際社会の認知を得て、外国からの投資を促すのが狙いだ。

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