中国企業が陥った「デリバティブの地獄」

2005年4月号
エリア: 中国・台湾

「女王陛下の投資銀行」と呼ばれた名門、英ベアリングズが破綻したのは一九九五年。シンガポール子会社の花形トレーダー、ニック・リーソンによるデリバティブ(金融派生商品)取引で、十四億ドルの巨額損失を被ったのが原因だった。 十年を経て、シンガポールは突然現れたベアリングズの亡霊に怯えている。昨年十一月、中国のジェット燃料輸入を独占する国営中国航空油料集団のシンガポール子会社(中国航空油料=CAO)が、石油デリバティブで五億五千万ドルの損失を出したのだ。 CAOは自主再建を断念、現地の裁判所に法的手続きを申請した。同社は中国航空油料集団とシンガポール政府の投資会社テマセク・ホールディングスから増資を受ける一方、九十八社の債権者に計二億二千万ドル(債権総額の四一・五%)を返却する方向で再建を進めている。

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