名門バーバリーは若者集団“チャブ”をなぜ恐れるのか

2005年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: ヨーロッパ

 高級ブランド企業が英国で「チャブ(Chav)」と呼ばれる若者の存在に脅かされている。イギリスで二〇〇四年の流行語になった「チャブ」は、労働者階級出身で、所得と教育水準が低く、公営住宅に住む十六歳から二十五歳の白人の若者を指す。語源はジプシーが使用するロマ語の「チャボー(=男の子の意)」とされる。ファッションの趣味の悪さが彼らの特徴だ。 チャブは昨年、自らの存在を誇示するためのパレードで、ベージュ地に赤と黒が入った「バーバリー・チェック」模様に塗装したオープンカーを使い、同じチェック地の野球帽を被った。招かざる客の出現にバーバリーは困惑を隠せない。「チャブ現象は英国内の小さな問題であり、国外には影響はない」。バーバリーは先の〇四年十―十二月期の決算説明会でこう強調した。だが、売上高(為替の影響を除く)は前年同期比七%増の一億六千七百万ポンド(約三百三十四億円)と、〇四年九月中間期の同一四%増に比べ伸びが鈍化。英メディアは“チャブ現象”の影響を書き立てた。ブランド企業が恐れるのは、チャブ現象によるブランドイメージの低下だ。 企業のもう一つの心配事は偽物の横行である。チャブは裕福でないため「偽ブランドに手を出すことが多々あり、長期的に経営に打撃を与える」とファッション専門家は見る。

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