政治をゼロから考える
政治をゼロから考える(23)

「ネット解禁」で選挙は変わるのか

宇野重規
執筆者:宇野重規 2013年7月23日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

質問 「ネット解禁によって選挙は変わるのでしょうか」

 

 今回の参議院選挙から、インターネットを使った選挙運動が解禁されました。このことは、政治に対していかなる影響をもつのでしょうか。

 政治のあり方は、そこで用いられるメディアのあり方によって大きく変わります。ネット選挙といえば、すぐに思い浮かぶのがアメリカです。オバマ大統領は、オンラインで小口の献金を集めて大量の選挙資金を獲得したほか、フェイスブックやツイッターを活用した選挙戦を展開したといいます。はたして日本でも、同様な光景が見られるようになるのでしょうか。

 

有権者の数とメディアの関係

  ちなみに、古代ギリシアの思想家プラトンは、理想の国家の人口を5040人と書いています。すべての住民が互いの顔を知っている規模となると、それくらいが限界なのでしょう。アリストテレスもまた、高いところから見下ろして、ひと目で見渡せるくらいの大きさがちょうどいいと言っています。

 もちろん彼らは、何万何十万の臣民を抱えた大帝国が存在することを、知らなかったわけではありません。とはいえ、支配者が被支配者を一方的に支配するならいざしらず、市民同士で国政を動かしていくとなると、やはりフェイス・トゥー・フェイスな関係が必要だと考えたわけです。

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執筆者プロフィール
宇野重規
宇野重規 1967年生れ。1996年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。著書に『政治哲学へ―現代フランスとの対話』(東京大学出版会、渋沢・クローデル賞ルイ・ヴィトン特別賞)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社、サントリー学芸賞)、『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書)、共編著に『希望学[1]』『希望学[4]』(ともに東京大学出版会)などがある。
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