「スノーデン問題」めぐり結束固める「中南米左派政権」
スノーデンCIA(米中央情報局)元職員の亡命問題は、エクアドル、ベネズエラ、ボリビア、ニカラグアという中南米の反米政権が亡命先として浮上したことで、ベネズエラのチャベス前大統領の死後、反米モデルの行き詰まりが囁かれた反米左派政権の存在を改めてクローズアップした。とくに関連して、モラレス大統領を乗せたボリビアの政府専用機が欧州各国に領空通過を拒否された事件は、反米左派政権の結束を強める格好の材料となった。
大統領を13時間空港に留め置き
亡命先が反米のアンデス諸国の政権と噂される中、モスクワで開かれたガス輸出国フォーラム(GECF)首脳会議に出席したボリビアのモラレス大統領が7月2日、本国へ向けて帰国の途について間もなく事件は起きた。大統領を乗せたボリビア政府専用機は、スペイン領カナリア諸島のラスパルマスを経由して帰国する予定であったが、航路に当たる欧州諸国に領空通過を拒否された。そのため、急きょオーストリアのウィーンの空港に着陸を強いられ、そこで13時間、留め置かれることになった。
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