「トヨタのロシア進出」が進退きわまっている理由

2005年5月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: ロシア

 トヨタ自動車について日経新聞が三月十一日、「サンクトペテルブルク進出、ロシア工場概要固まる」と報じた。同日の産経新聞は「露工場計画を凍結」。以後、両紙とも続報がない。 トヨタ関係者や外交筋によると、報道はいずれもある程度正しいようだ。トヨタのロシア進出の概要はすでに固まっており、当初はプーチン大統領やロシア政府高官の来日に合わせて発表する予定だった。ところが、北方領土問題などで政府間の交渉が難航。大統領らの来日の見通しが立たないため、トヨタの最終決断が遅れているという。 トヨタは、税制面で好条件を提示したモスクワ市の誘致を断り、政治的な配慮もあって、プーチン大統領の地元のサンクトペテルブルク市に進出する意向を固めている。ロシア当局からの、不当とも言える多額の追徴課税に揺れる日本たばこ産業の二の舞を避けるためにも、トヨタは、プーチン大統領の来日時に“お墨付き”を得る形で進出計画を発表することを望んだ。 一方で、モスクワ市側がトヨタ誘致で巻き返しを開始、「ロシア進出凍結」の情報を流しているとの見方も出ている。

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