国際人のための日本古代史 (41)

時代とともに変わった「天皇の役割」

執筆者:関裕二 2013年8月9日
タグ: アメリカ 日本
エリア: アジア

 天皇について考えてみたい。

 そもそも「天皇とは何者なのか」については、いまだにはっきりとした答が、出されていない。

 なぜ天皇は永続したのか、なぜ天皇に歯向かうと恐ろしい目に遭うと信じられていたのか、わからないことばかりだ。

 かつて中世史に溯って網野善彦や今谷明の論争が展開され話題になったが、意見は平行線を辿り、はっきりとした結論は出なかった。

 天皇の正体を示すことができないのは、古代の天皇の実態を知らないからだと筆者は思うのだが、逆に近代の天皇の謎を探ることで、天皇の別の一面を覗き見ることができると感じている。

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カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
関裕二(せきゆうじ) 1959年千葉県生れ。仏教美術に魅せられ日本古代史を研究。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。著書に『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『物部氏の正体』、『「死の国」熊野と巡礼の道 古代史謎解き紀行』『「始まりの国」淡路と「陰の王国」大阪 古代史謎解き紀行』『「大乱の都」京都争奪 古代史謎解き紀行』『神武天皇 vs. 卑弥呼 ヤマト建国を推理する』など多数。最新刊は『古代史の正体 縄文から平安まで』。
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