中国をめぐってギクシャクする米・イスラエル関係

2005年6月号
カテゴリ: 国際

 緊密だった米国とイスラエルの関係が、かつてないほど悪化しているとの見方が出てきた。ブッシュ米大統領が四月にテキサス州の私邸でイスラエルのシャロン首相と会談した際、意見対立が表面化。ワシントンの外交筋によれば、それ以後、両国関係は急速に険悪になっているという。 その大きな理由として挙げられるのは、イスラエルによる中国向け武器輸出問題。イスラエルが米国との取り決めに従わず、レーダー破壊用無人戦闘機「ハーピー」を中国に売却したことをブッシュ政権は問題視し、シャロン政権に強く抗議してきた。にもかかわらず、明確な回答がなかったため、米側は最近、両国の重要合同プロジェクトであるF35統合攻撃戦闘機(JSF)開発へのイスラエルの参加を拒否。さらに、イスラエル企業が中国と契約する場合には、事前に米国防総省の許可を得るよう要求しているという。 イスラエルへの不信感を強めているのはラムズフェルド米国防長官で、同国への制裁さえ口にするようになっているとの情報もある。国防総省はイスラエルの対中武器取引六十三件について百以上の質問を出しており、イスラエルの回答しだいでは両国関係が重大局面を迎えると、前出の外交筋はみている。

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