海外派遣の自衛隊を振り回す「偽情報」

2005年6月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障

 スマトラ沖地震・津波の被災者支援のためインドネシアのアチェ州に派遣された自衛隊。インドネシア軍とアチェ独立組織が交戦との情報に基づいて輸送支援を一時中断したが、この情報が誤りだった可能性が強まっている。 二月二十一日、現地の海上・陸上自衛隊にインドネシア軍から、軍とアチェの独立武装組織「自由アチェ運動(GAM)」の間で銃撃戦が発生したとの情報がもたらされた。現場は、州都バンダアチェの南西約五十キロにある海自のエアクッション艇による資材・機材の搬送地点からさらに約三十キロ先の地点。海自派遣部隊は「輸送任務への影響を見極めるため」として同日から二十三日まで輸送を中断し、陸自も同期間、ヘリによる西海岸への輸送を見合わせた。 が、GAM現地野戦司令部によれば、その時期に当該地域での戦闘は行なっておらず、「GAM支持者とされる被災住民に対する軍の威嚇射撃があっただけ」。十二月末の地震・津波発生直後にGAM側が一時停戦を宣言したにもかかわらず、インドネシア軍は「自衛隊など外国部隊の早期撤退を促すため、各地で攻勢を強め、被災者や避難民への暴行、略奪を続けて、意図的に危険な状況を作り出していた」と、GAMは指摘する。

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