雪解けムードの裏で軍拡を続ける印パ

執筆者: 2005年6月号
タグ: インド
エリア: アジア

 インドとパキスタンが首脳会談の開催や係争地であるカシミール地方での直行バス運行といった緊張緩和策を進めている。だが、軍事的緊張が解けたわけではない。 パキスタンは米国からのF16戦闘機の購入をようやく認められたが、最近、盛んにミサイル実験も繰り返している。三月下旬に長距離弾道ミサイル「シャヒーン2」、四月に短距離ミサイル「ルトフ2」の発射実験を行ない成功。いずれも核弾頭の搭載が可能だ。 インドも、米軍事筋によればパキスタンよりも巧妙かつ大胆に軍拡を図っている。二月と四月にミサイル実験を実施したほか、四月には初の独自設計による空母の建造に着手。潜水艦発射巡航ミサイルの開発や、南部アラビア海沿岸のカラワルではインド最大規模の海軍基地の建設も進めている。

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