そして「ポスト鈴木敏文」は五里霧中のヨーカ堂

執筆者: 2005年6月号
タグ: 日本

ケリがついたのは「資本のねじれ」だけ。グループ経営は手探り状態のはずだが、鈴木氏はもはや“殿上人”――「イトーヨーカ堂グループは富士電機グループと似ていますね」。今年初め、こんな指摘を受けたヨーカ堂グループ代表の鈴木敏文氏(ヨーカ堂会長兼CEO=最高経営責任者)は、しばらく言葉に詰まったという。 確かに同じ「親子孫三代」だ。富士電機グループは重電の富士電機からコンピュータの富士通、そして富士通から産業用ロボットで世界シェア五〇%のファナックが育った。ヨーカ堂のほうも総合スーパーのイトーヨーカ堂からコンビニエンスストアのセブン-イレブン(以下、セブン)・ジャパンが生れ、いまやグループ全体の利益の九割強を稼ぎ出す日本最大の小売業に成長した。そしてこの数年は、決済専門のコンビニ銀行としてスタートしたアイワイバンク銀行の業績が急伸している。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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