メガバンクは「リテール戦線」でも勝ち目なし?

2005年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

「やってみないと分からない」――。四月二十六日、みずほフィナンシャルグループ(FG)の前田晃伸社長から苦しい笑いが漏れた。みずほはこの日、新たな中期経営計画を発表。米有力銀行のワコビア、ウェルズファーゴと日本での投資信託販売で提携することや、金融資産五億円以上の富裕層向けプライベート・バンク(PB)新設などを打ち出した。 今後三年間で業務純益を四割増の年間一兆千八百億円に伸ばすという大胆な計画の柱は、個人向け金融サービスや中小企業融資といった「リテール(小口金融)分野」の拡大だ。特にPBは日動画廊や外車販売会社とも提携し、名画やクラシックカーの購入斡旋まで手掛けるという。その背景には合併前の旧日本興業銀行時代に囲い込んでいた金融債販売の顧客を、これで呼び戻そうという狙いも透けて見える。 バブル崩壊から十数年。メガバンクはようやく不良債権処理に目処を付けた。次はなんとか収益力を高めたい。そんな立場にある各行の合い言葉は「リテールが主戦場」。 確かにリテールが、ノドから手が出るほど欲しいマーケットなのは間違いない。株式持ち合いで大企業をがっちり押さえ、大口融資のアガリで食っていくというビジネスモデルがもはや通用しないことは、不良債権問題に苦しみながら嫌というほど思い知った。ただ、はたして銀行に勝ち目はあるのだろうか。

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