未来を模索するマザーマシン 3 ヤマザキマザックの「極限の複合加工機」

執筆者:船木春仁 2005年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 愛知県西部に位置する丹羽郡大口町。名鉄・犬山線柏森駅から、菜の花が咲く畑を見ながら一キロほど歩くと、突然、巨大な建物が見えてくる。手前に見えるのがヤマザキマザック、さらに三〇〇メートルほど離れた所にあるのはオークマだ。 工作機械業界で「グローバル・プレイヤー」と呼ばれるメーカーは、ヤマザキマザックとオークマの他に森精機製作所(名古屋市)、DMG(独)の四社しかない。大口町には、世界を代表する工作機械メーカー二社が肩を並べていることになる。片や製畳機、片や製麺機の製造からスタートして工作機械分野に進出。共にNC(数値制御)装置を備えた工作機械の開発で、世界に躍り出た。 世界最大の工作機械専業メーカーとして知られるのがヤマザキマザックだ。株式を上場していないので詳細は不明だが、連結売上高は一二〇〇億円と推測されている(オークマは八六八億円=いずれも二〇〇四年三月期)。 一台で切削や研削など複数の加工工程をこなして部品を作る工作機械を複合加工機と呼ぶ。ヤマザキマザックの複合加工機「INTEGREX」は昨年、グッドデザイン賞を二部門で同時受賞した。一つは、人間工学に基づいた操作性の良さについての「商品デザイン部門」。もう一つが「新領域デザイン部門」という耳慣れない部門で、この部門の受賞は工作機械業界では初めてのことである。その受賞には、工作機械の未来を考えるヒントが示されている。

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