日本戦略に本腰を入れる英スーパー「テスコ」の将来性はいかに

2005年6月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: ヨーロッパ

 欧州流通業で、英スーパー最大手、テスコの好調ぶりが際立っている。仏カルフールや独メトロなどの業績には陰りが見えるが、テスコは二〇〇五年に日本で二ケタ出店を予定するなど勢いが目に付く。「小売業では初の利益二十億ポンド(約四千億円)突破」「シェアは三割到達寸前」。個人消費が失速しつつある英国だが、テスコの独走は揺るがない。「八年前からの新路線が奏功している」。リーヒーCEO(最高経営責任者)は自らが就任した九七年に始めた成長戦略を自賛する。その柱の一つが海外展開の加速だ。 海外では十二カ国・地域に展開。三十カ国に足場を持つメトロやカルフールに比べると少ないが、地場の流通企業などとの協力をテコに市場へじんわり浸透するのが「得意技」。アジアではタイの大手財閥チャロンポカパン、韓国のサムスンをパートナーにしている。 日本では二〇〇三年に首都圏の中堅スーパー、シートゥーネットワークを買収して参入した。経営幹部数人を派遣しているが、基本的に店舗運営や商品調達は既存路線を尊重。現在はトップも日本人。昨夏には産業再生機構の管理下にあった食品スーパーのフレックを買い取ったが、このM&A(合併・買収)も日本の現地経営陣の意見を受け入れた。こうした点は西友に導入した米国流の価格政策が裏目に出たウォルマート、単独で上陸したが本社主導経営が消費者や取引先にそっぽを向かれ撤退したカルフールと大きく違う。

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