誰が北朝鮮を動かしているのか(下)浮上する「新側近グループ」

執筆者:平井久志 2013年8月14日
エリア: アジア
 7月25日、久しぶりに公の場に姿を現した金慶喜氏(右端)。その隣りから、朴奉珠、金正恩、崔龍海、張成沢の各氏 (C)EPA=時事
7月25日、久しぶりに公の場に姿を現した金慶喜氏(右端)。その隣りから、朴奉珠、金正恩、崔龍海、張成沢の各氏 (C)EPA=時事

 北朝鮮が今年最大の行事と位置付けた「祖国解放戦争戦勝60周年」の記念行事は終わったが、金正恩(キム・ジョンウン)時代の北朝鮮はどこまで来ているのだろうか。

「北朝鮮の権力を動かしている真の人物、勢力は誰なのか」――。これは金正恩体制がスタートして以来の核心的な疑問だ。

 金正日(キム・ジョンイル)総書記は健康を害していたが、その死がいつ訪れるかは不明だった。数度にわたる中国訪問や活発だった現地指導からもう少しは金正日時代が続くのではないかと思われたが、2011年12月17日、突然、その死が訪れた。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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