急増する「アート・ファンド」の投資効率はいかに

執筆者:関亜矢子 2005年7月号

新しい金融商品が次々と誕生する現代。今年ブームになるのが美術品を対象とする「アート・ファンド」。さて、それは魅力的な投資先なのか。 昨年五月、ピカソの「パイプを持つ少年」が一億四百十六万八千ドル(約百十三億円)というオークション史上最高価格で落札された。それまでの記録は、バブル時代の一九九〇年に大昭和製紙の斎藤了英氏が八千二百五十万ドルで落札したゴッホの「医師ガシェの肖像」だった。「パイプを持つ少年」は一九五〇年には三万ドルで購入されたと言われる。 このように、絵画の価格が急騰するなか、美術品だけに投資する「アート・ファンド」の設立が海外で相次いでいる。銀行が美術品の相続や税金対策などに関するサービスを提供してきたことはあるが、金融商品として美術ファンドが売り出されるのは新しい動きだ。 高値を更新する作品が続出する状況で、今から美術品に投資するのはリスクが高いとの声もあるが、逆に今がチャンスだという意見もある。はたして、その実態はどうなっているのだろうか。 今年海外では、新たに五つのアート・ファンドが設立される。アメリカの美術品だけに投資する「アメリカン・アート・ファンド」、中国美術専門の「チャイナ・インベストメント・ファンド」、戦後および現代美術専門の「コレクターズ・アート・ファンド」、そして「ファーンウッド・アート・インベストメンツ」。さらに、オランダのABNアムロ銀行は、様々な絵画ファンドに投資してリスクを分散させた“ファンド・オブ・ファンズ”といわれるアート・ファンドを売り出す予定である。

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