イラク情報機関でパージの動き「イラン寄り」新政権をCIAが警戒

2005年7月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中東 北米

 イラクの情報部門をめぐり、イラク新政権と米中央情報局(CIA)が激しい主導権争いを演じている模様だ。 イラク新政権のジャファリ首相は、情報部門から旧バース党出身者やフセイン前政権のシンパを徹底的に追放する動きを見せている。だが、バグダッドの消息筋によれば、イラク内務省や国防省、新設の情報機関には、反米武装勢力掃討のため、CIAによって採用された多数の旧バース党関係者がいる。ジャファリ首相は、彼らもパージの対象にする意向で、CIAと衝突しているようなのだ。 衝突には、同首相らイラク新政権の主流がシーア派である一方、パージの対象となるイラク人の大半がスンニ派であるという宗派抗争の側面もある。だが、別の見方として、イラクの情報部門が新政権に牛耳られることを米ブッシュ政権が恐れているためという説も出ている。 CIAはイラクの情報部門に多額の資金を投入し、自らが採用した特殊要員を配置。同部門は事実上CIAの傘下にあり、イラク国内でのイラン人工作員の活動状況などの極秘情報ファイルも保管されている。 ところが、情報機関をイラク新政権がコントロールすることになれば、そうしたCIA収集による情報がイラク政府内の親イラン派、あるいはイランと通じた者を介して、イラクのシーア派を支持するイランの手に渡りかねない。そこをブッシュ政権は危惧しているという。

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