ライス国務長官の身辺にこれだけの敵

2005年7月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 米国のコンドリーザ・ライス国務長官とドナルド・ラムズフェルド国防長官が最近、軍事・外交政策をめぐって真正面からぶつかったとの情報がある。 ことの起こりは中央アジア・ウズベキスタンの米軍基地問題。米国は対アフガニスタン戦争以来、ウズベク南東部のカルシ・ハナバド(通称K2)飛行場に軍基地を設置、対テロ戦争を担う特殊作戦部隊や情報・偵察部隊などの拠点としてきた。 五月にウズベク東部で起きた反政府暴動がカリモフ政権によって武力鎮圧され、多数の死傷者が出た後、ホワイトハウスで同国情勢が協議された際、ライス国務長官は反テロよりもウズベクの民主化を重視し、同国内の基地使用中止を主張。さらに、米軍の訓練を受けたウズベク軍部隊が現地民衆の大量殺戮に係わった証拠があると批判した。 これに対して、ラムズフェルド国防長官は、K2の戦略的、地政学的重要性を強調して反論。大激論は米軍の世界的再編成やイラク政策、北朝鮮問題などにまで及んだという。消息筋は「白熱の議論というより、ケンカのような雰囲気だったようだ」と語っている。 そのライス国務長官については、お膝元の国務省内で不満が高まっている。就任から約半年で二十カ国以上を訪問し、「ブッシュ大統領の歩く親書」と評されるほど、大統領の信頼は厚いが、省内では大半の幹部でさえ長官と接触する機会がほとんどないという。外遊が多いせいもあるものの、最大の問題は長官の「側近政治」にある。

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