GMの苦境で「いすゞ株」に集まる注目

2005年7月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

 一―三月期決算で十一億ドル(約千二百億円)の巨額赤字に転落し、社債の格付けも「投機的等級」に転落した米ゼネラル・モーターズ(GM)。同社は傘下にいすゞ自動車を持つが、そのいすゞ株式を放出する可能性が高まっている。 いすゞは二〇〇二年に千億円の優先株を発行している。そのうち三百億円分を二〇〇六年十月に普通株転換しなければならない。 転換される株式の半分以上は三菱商事など取引先商社が引き受ける見通しだが、残りの百四十億円分の処理が遅れている。「本来なら筆頭株主のGMが引き受けるべきだが、経営不振から向こうも消極的」(いすゞ幹部)だという。 GMの経営不振に注目が集まる中で「いすゞ完全売却説」も囁かれているが、時価総額三千億円弱のいすずを完全売却しても焼け石に水。むしろGMがグローバル経営体制の組み直しを図っていることから、「いすゞ株の一部を大型トラック世界二位のボルボ(スウェーデン)に渡し、見返りとして、手薄なトラック開発のノウハウを得る」などの戦略的活用シナリオが現実味を増してきた。 いすゞについては「三菱グループが不振の三菱ふそうトラック・バスとの統合を狙っている」(国内自動車大手幹部)との情報もあり、GMの出方が注目されている。

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