足利銀行再生に「密着」するメガバンクの狙い

執筆者:鷲尾香一 2005年7月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

経営破綻し、一時国有化された足利銀行の受け皿選定が動き始めた。水面下では地方での勢力拡大を狙うメガバンクも触手を伸ばす。「ご配慮のほどをよろしくお願いします」 四月二十六日、栃木県の木村好文県議会議長は金融庁に五味広文長官を訪ね、足利銀行の受け皿に関する要望書を手渡した。 この日、栃木県議会は臨時議会を開き、受け皿に関する要望書を可決。木村議長はその足で上京し、小泉首相、衆参両院議長、谷垣財務相、伊藤金融担当相などに宛てた要望書を提出した。要望書の柱は、(1)受け皿への早期移行、(2)地域の中核的金融機関としての機能の維持、(3)選定過程への県の参画、の三点だった。 足銀が経営破綻し一時国有化されたのは二〇〇三年十一月二十九日。原因はバブル期に行なったレジャー施設やホテル、ゴルフ場開発、不動産などへの多額の融資だった。足銀を民間銀行に戻すための受け皿論議は、破綻一年後に栃木県知事選の争点として浮上。受け皿検討を公約した福田富一宇都宮市長(当時)が当選を果たした。好決算が論議に拍車? 新知事は、就任直後の二〇〇四年十二月十七日に、県の産業再生委員会(藤本信義委員長・宇都宮大学工学部教授)に「足利銀行の望ましい受け皿のあり方」について諮問。同委員会は、その四日後から地域金融再生部会(須賀英之部会長・那須大学学長)で検討を開始した。

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