オバマ政権「対エジプト」慎重姿勢の評価

執筆者:渡部恒雄 2013年8月27日
タグ: アメリカ
エリア: 中東 北米

 エジプトでの850人を超える死者という現実を前に、オバマ政権はエジプト軍との共同軍事演習「ブライトスター」を中止し、F16 戦闘機の引渡しを停止する措置をとった。しかし、米国内では、リベラル勢力とネオコン(新保守主義者)の双方が、それでは不十分だとして、年間13-15億ドル規模のエジプトへの軍事援助の停止をオバマ政権に求めている。

 リベラルの代表、『ニューヨークタイムズ』紙は社説で、オバマ政権がシシ国防相率いる軍の暫定政権に対して、軍事援助の停止を条件に圧力をかけるべきだと提言した。

http://www.nytimes.com/2013/08/15/opinion/military-madness-in-cairo.html?_r=0

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席研究員。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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