規制強化で懸念される事業融資への「副作用」

執筆者:関根栄一 2005年7月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

 中国政府が資本取引の規制強化に乗り出した。中国に進出している外資企業にとっては資金借り入れの制限が厳しくなる“副作用”があることから、日系企業関係者の間に懸念の声が上がっている。 中国に進出する外資企業は、会社設立時に、大まかな事業規模を示す総投資額と最低資本金を行政機関に登録しなければならない。その際、総投資額の規模に応じて最低資本金も自動的に決められる(たとえば総投資額三百万ドル以下の場合、最低資本金比率は七〇%と規定されている)。 進出後の外資企業が外貨で資金を調達するにあたっては、この総投資額と資本金を基にして、「外債枠(総投資額と資本金の差額)」と呼ばれる調達限度額が定められ、親会社からの直接借り入れなどをこの枠内に計上する。こうした複雑な決まり事がある理由は、中国側には「なるべく始めから“落ち着いたお金(資本金)”を持って来て欲しい」という、当然と言えば当然の意識があるからだ。 ただ、サービス関連企業など進出後に資金需要が嵩むことの多い業種では、進出当初に割り当てられた「外債枠」ではどうしても運転資金が不足しがちになる。その場合、「外債枠」制度の“例外ケース”が主要な資金調達方法として活用されることも珍しくなかった。

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