「アフリカの年」に問われる日本のアフリカ外交

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2005年7月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: アフリカ 日本

この夏から秋にかけて、G8サミットと国連で「アフリカ支援」が最大の議題となる。日本には避けて通れない理由があるのだが……。 毎年初夏に開催される主要国首脳会議(サミット)。世界最高の外交舞台は実は台本のある出し物でもある。開催の数カ月前から、首脳の「案内人」を意味するシェルパ、サブシェルと呼ばれるG8の外務官僚たちが非公開の事前協議を重ね、サミット本番での議題設定や合意文書の文案を練る作業に没頭する。 例年は予定調和的なシェルパ会合の様相が、今年は違う。 英国・スコットランドの緑深いリゾート「グレンイーグルズ」で開くサミットの主要議題にブレア政権が選んだ「アフリカ支援」をめぐり、日米欧が譲らぬ攻防を戦わせているのだ。英国はアフリカへの大規模な資金投入や世銀など国際機関が保有するアフリカ向け債権の全額放棄などの包括支援構想を提案。仏独は大筋で同調し、日米は難色を示している。 資金投入に対する各国の言い分を多少乱暴に描くとこんな感じだ。「みんなで一緒に金を出そう」という欧州、「金は出すが一緒にはやらない」という米国、そして「金の話だけではだめだ」という日本。支援の必要性で一致しても具体論ではばらばらで調整は難航を極めている。

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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