中国の個人株主が「ノー」を唱え始めた

執筆者:中山英智 2005年8月号
エリア: 中国・台湾

「非流通株放出」を契機に、ネットを駆使する個人株主たちが強烈な自己主張を開始。市場改革は政府の思惑通りに運んでいない。[上海発]中国政府が株式市場改革に重い腰を上げたようだ。株価下落が四年余りも続くなか、かねて最大の構造問題とされていた、いわゆる「非流通株」の解消に乗り出した。「股権分置問題の解決は万能ではないが、解決しないわけには絶対にいかない」。中国の証券行政を担当する証券監督管理委員会(証監会)の尚福林主席は六月二十七日、北京で開いた記者会見でこう語った。「股権分置」は中国語で非流通株問題を指している。一九九二年の発足以来、証監会トップの記者会見は初めてのこと。五月のメーデー休暇明けから本格的に始動した、非流通株を「流通株」に転換する政策の意義を強調するだけでなく、責任者として政策遂行への強い意思を示した格好だ。 中国の上場企業の株式には、日本と同じように市場で自由に取引できる流通株と、それをしないことになっている非流通株がある。株主権(=股権)が二つに分かれている(=分置)という世界に例のない特殊な状態だ。そのうえ上場企業の非流通株は、平均すると発行済み株式の約三分の二を占めている。つまり現状では市場メカニズムが働く部分は残りの三分の一という、実にいびつな構図なのである。

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