本書は日本の最先端工場に取材した、モノづくりの現場発の日本産業論である。取り上げられているのは、キヤノンやシャープ、富士通、東芝、松下電器、ホンダ、スズキ、トヨタなど、日本を代表する会社の工場と開発現場である。 特に、ハイブリッド車と一般ガソリン車を同じラインで生産するトヨタの堤工場(愛知県)や、大型液晶パネルで有名なシャープの亀山工場(三重県)の、二つの最先端工場のレポートは貴重だ。また、コンベアを廃止したセル生産方式が最近マルチ(混流)化している話など、一口にセル生産方式といってもその中身にはいろいろな実践形態があることも分かる。
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