ブックハンティング・クラシックス
ブックハンティング・クラシックス(7)

そのプラグマティズムに驚くスイス政府の自国防衛論(上)

執筆者:佐瀬昌盛 2005年8月号
カテゴリ: 国際 書評
エリア: ヨーロッパ

『民間防衛』Zivilverteidigungスイス政府編原書房 1970年刊 一九八二年十一月、私はスイス・チューリッヒ市の「民間防衛局」をひとりで訪ね、市の中心部のウラニアにあるシェルター、つまり地下避難施設を見せてもらった。個人住居数戸単位のシェルターも見た。他の機会に、スウェーデンのストックホルムで、同国特有の岩盤層をくり抜いた巨大地下壕も見学したし、オーストリアや西ドイツでも類似の施設の設置事情を調べた。だが、チューリッヒの経験に優るものはなかった。それを一言で語れば、この世にかくも徹底したプラグマティズム(現実主義)があるのかという驚きだった。

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執筆者プロフィール
佐瀬昌盛 防衛大学校名誉教授。1934年生れ。東京大学大学院修了。成蹊大学助教授、防衛大学校教授、拓殖大学海外事情研究所所長などを歴任。『NATO―21世紀からの世界戦略』(文春新書)、『集団的自衛権―論争のために』(PHP新書)など著書多数。
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