右翼テロ勃発「ノルウェー」で右翼が政権入りする「複雑な事情」
ノルウェーで9月9日にあった総選挙で与党労働党が敗北したのを受けて、同国史上初めて、右翼が参加する政権が誕生しそうな雲行きだ。8年ぶりの政権奪回を確実にした野党保守党にとって、最も有力な連立相手が、移民の制限をうたう「進歩党」であるからだ。進歩党は、2011年7月に77人の犠牲者を出した連続テロの実行犯として禁錮21年の判決を受けたアンネシュ・ブレイビク服役囚が、かつて所属していた政党だ。右翼テロに続いて右翼政権も誕生し、ノルウェーの良識もついにここまで来たのか――。しかし、ことはそれほど単純ではない。この国の右翼政党を巡る複雑な事情は、少なからずの教訓を含んでいる。
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